笙の、奏法で最重要なこと 音取など(2)
さて、本題。
笙の音取、重要な役割なのに、なんとなく、吹き始めてしまう人が多い。
わたしは音取や調子は拍子で習いました。ずいぶんとたって楽部の先生でも拍子をつけないで教える先生がいらっしゃると知って、ちょっとびっくりしたのですが、もちろん篳篥が入ってくると、実際には拍子通りには事は進まなくなります。
ただ、フリーリーズムになっても、拍節感は大事です、
平調音取を例にとります。
音取はどれも合竹(和音)から始まりますが、一の合竹から始まって七一、下。
ここまでで音取全体のテンポ感は決まります。
さらにいうと一の合竹は大体、ゆるやかな4拍ですが、3のあたりでふくらませて、七一に入るまえに軽く落とす。
この、3で膨らませてくる感じとゆるめる感じですでに雅楽を長年やっている人には拍節感(のようなもの)が伝わってきます。
七一、下のテンポも重要。
で、この流れを篳篥さんが受けてくれればいいのですが、大抵は無視されます(笑)。
でも聴いているからには、必ず影響を与えているわけです。
また、同じ篳篥の音頭の人と毎回合わせるのだったら、その篳篥の人のテンポ感を覚えて、自分のほうの拍節感を調節すればいい。
以下、乞、十、下、一、乙、八、七のテンポ感も、篳篥のトオォオルゥウロ、のトオォオまで、図り続けてください。
ここまで必死で図ってください。
ここまでで大体、どういうフレーズ感で吹く人かわかりますから。
(続く)
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