すべてはきれいな音からー姿勢と緊張と呼吸
昨日、奈良に戻りました。
東京の初稽古も無事に終了。
12月がお休みだったこともあり、1月はお稽古希望者が増え、久々に1日4レッスン(8時間!)だった日も。
また、これも久々ながら合奏会も無事に開催できました。
(講師は篳篥の新谷恵先生とわたし)。
月1回のお稽古ですので、習うほうも大変かと思いますが、今年はさらに姿勢と呼吸を意識して指導していきたいと思います。
常々思っていますが、特に「若い人の呼吸が浅い」です。
そして、日々の呼吸の浅さからか、体の緊張がほぐれていないのでしょう。
腹式呼吸をお教えしても息が入っていかない。。。
腹式呼吸をお教えしても息が入っていかない。。。
脱力ができないんです。
さらに、楽器を温めてから「はい、構えて」というと笙を持ち上げると同時に、「くっ」と肩に力が入ってしまう。
このまま吹き続けると、それはもちろん息が続かないわけです(笑)。
篳篥でも龍笛でもそうかと思いますが、不思議と体を捻ったりふったりしながら強い音を出そうとすると、強い音(特に、豊かな音)は出ません。
体の勢いとともに音を飛ばせば、強い音が出そうですが、管が響かないのか、どうも音がぶれるようです。
特に雅楽は強い音やアクセントになるような音、急激に変化する音を嫌いますから、柔らかさのなかでのしなやかな強さが必要とされます。
そういった音は、体の軸をぶれさせないようにしないと出ないようです。
かたや、洋楽などの演奏のときには、わたしは体を使って表現します。
雅楽とは真逆、リズム感ははっきり表現しないといけないですし、ディナーミクなども雅楽とはまったく違う発想で成り立っていますから。
ちょうど日本語で話すときは穏やかに話し、英語で話すときは身振り手振りなど、アクションや顔の表情をはっきりさせたほうが伝わりやすいのと一緒かもしれません。
姿勢がよくないと、笙にとっては最重要な呼吸がうまく使えず、そして緊張もとれてきません。
そして、もちろん、それらが整って、「きれいな音」を出そうと意識することが大切です。
実は「腹式呼吸で」とか「背筋と首をまっすぐに」とテクニクカルなことから指導していますが、「きれいな音を出そう」と意識していろいろやってみると、自然と形ができてくるはず、なのです。
最初時間はかかりますが、体が覚えてしまう=身につくことですから、きれいな音を意識して姿勢を整えていけば、楽になるはずです。
古典では、最終的には「優雅さ」が必要とされますから(一番お教えするのが難しいところですが)、そこをどうお伝えしていくか、を指導する側としては目指したいと思います。
きれいな音を目指して、楽に、楽に
緊張と集中は別物、です。
緊張と集中は別物、です。
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