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2013年4月 1日 (月)

今日から4月♪(迦陵頻あれこれ)

「佐保姫伝説」ご存知でしょうか?

春を呼ぶ女神様。

wikiで調べてみましたら、、、奈良の佐保山の女神様と、陰陽五行の説が結びついたようです。

奈良は一気に春になりました。

朝晩は冷えるものの、春の勢いが感じられます。

30日からは薬師寺さんの花会式(修二会)。

こういった行が続いている間は、何かこう、土地の雰囲気が変わるように思います。

「祈りの粒子」、みたいなものってあるのかなあ。

たくさんのお坊様がたが、古式にのっとって祈りの行を終日、続けられることで、祈りの粒子が世界に降ってくる。。。というようなことを感じております。

4月3日は舞楽の奉納があります。
昨年は迦陵頻と陵王でしたか。。。

週末は京都音輪会の雅楽講習会。
迦陵頻破の延只拍子など、マニアックなものをやる会です。
急は残楽。。。

関西に来て嬉しいことのひとつに、迦陵頻や胡蝶が、ごくごく当たり前に見られることです。

迦陵頻は関東ではなかなか見ることができず、わたしも昔の東京楽所で、2、3回、演奏の側で、拝見した程度。

初めて観たときは、わたしは太皷だったのですが、うっすら白いお化粧をした子供達が、この世のものとも思えず、とても感動しました。

やはり極楽浄土をこの世に現出させるための舞のように思います。

一行目から黄鐘の音が多いのですが(黄鐘調ではないのに)、壱越の音に落ち着くまで、テンションが高いですよね。ただ、このテンションは堂々とした感じ。

かたや後半は勝絶の音が多くなり、またテンションが高くなります。
こちらはやや不安定なテンションで、どこに落ち着くのか、、、という感じ。

最後に鸞鏡の音がちらっと出てくるのも、構成の妙。
笙は「工」の合竹を吹きますが、ここで一瞬、インドの香りが漂う、、、と思うのは、わたしだけでしょうか?

一瞬、南国風の音律になり、最後は壱越調の定型の止め手となります。

そういえば、手前味噌ながら、、、舞はありませんが、音はありました。

迦陵頻は仏教の教えのなかの、空想上の鳥(ただし上半身は人間)です。

極楽浄土でさえずっておられるそうですが、上半身は人間なため、やはり空想上の瑞鳥、鳳凰よりも格が上なのだそうです。

羽をつけて舞う装束は珍しく、憧れの舞だったので(。。。わたしは右舞ですが)、自分のCDのジャケットでは着用しています(笑)。

仏教美術の世界では、迦陵頻が笙を吹いている図は、散見されるので、そのイメージからの借用です。

実際の舞は童舞で、子供達が胴拍子というものを持って舞います。

とにかく、かわいい

迦陵頻が比較的、法要の最初のほうで舞われることが多いのですが、それはやはり、幸せな雰囲気が場の荘厳(しょうごん)につながっていくから、でしょうか。。。

話があちこちに飛びましたが、薬師寺の舞楽のご奉納は、3日の午後1時から。
南都楽所によるご奉納です。

詳細の日程は、
http://www.nara-yakushiji.com/contents/hanaesiki/annai.html

↑(薬師寺様のHPから)

奉納行事だけでなく、行の中心は「六時の行法」、1日6回の声明です。

時間が合うときに、聴聞に伺う予定です。。。

昨年も聴聞させていただきましたが、こちらは参列者全員で唱和する声明などもあり、なんだか「アットホーム」。東大寺の修二会の声明とは、まったく趣を異にします。

桜も満開、是非、「西の京」にお越しください


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