リードオルガン
ふたば楽器店の加藤さんのお店に行ってきました。
リードオルガン。。。
笙の「遠い親戚筋」に当たる楽器ですから、興味津々です。
オルガンのリードを初めてみたのは、やはり京都で、でした。
雅楽器師の八幡暹昌さんの仕事場で、です。
研究熱心な八幡さんは、パイプオルガンのリードもお持ちでした。
まさに、笙のリードを巨大化したような形で、とても感動しました。
さてさて、リードオルガン。
パイプオルガンのようなパイプもないのに、どうしてあのように大きな音が鳴るのか?
不思議でした。
笙吹きからすると、あのリードを何かの管に取り付けないと鳴らないと思えてしまうのです。
実物を拝見し、加藤さんの説明を伺ってようやく納得。
笙と違って、空気の流れが変わったときに鳴るような仕組みではないため、板に乗っているリードがそのまま、鳴る、それだけのようです!
不思議なことに、そのリードを手にとって、指で囲むようにして、ふーっと息を入れると、それだけで鳴るのですw(゚o゚)w
なるほどね。
加藤さんのお仕事場には、、、
明治時代のリードオルガンも置いてありました。
素朴な装飾、、、、素朴な音色。
加藤さんの修理によってよみがえった音です。
少し昔の時代を舞台にした映画などに合いそうです。
500万台近くも作られて、一世を風靡していたようですが、それがその後、あっという間に作られなくなってしまいました。
同じ鍵盤楽器、ピアノに押される訳ですが、今度はそのピアノもシンセや電子ピアノに押されているそうです。
楽器の栄枯盛衰。。。わずか100年で、たくさんの楽器が製造され。。。
行き場もなく打ち捨てられているそうです。
加藤さんはそういった楽器を丹念に修理されています。
リードオルガンはまさに滅び行く(製造されていない、とのことで、ほぼ滅んでしまった?)楽器。。。
リード=葦=ヨシ。
reedとは、簧、の意味もありますが、ヨシのことでもあります。
鵜殿のヨシのことと、わたしの頭のなかではオーバーラップして仕方がありません。
楽器が、滅びる、ということはこういうことなんです。
篳篥のリードに対して、まだ危機感がないかたも少なくないと思いますが。。。
「SAVE THE 鵜殿ヨシ原」
http://www.save-udono.com/
10年後ぐらいに、「そういえば、篳篥という楽器があったなあ」なんてことにならないようにしたいものです。。。
でも、これは鵜殿のヨシだけの問題ではなく、さまざまな楽器の材料が、今、危機的状況です。
多方面に関心を持ちながら、世界とのつながりを考え直していかないと、いけないなあ。。。と思っています。
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