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2013年2月13日 (水)

リードオルガン

ふたば楽器店の加藤さんのお店に行ってきました。

リードオルガン。。。

笙の「遠い親戚筋」に当たる楽器ですから、興味津々です。

オルガンのリードを初めてみたのは、やはり京都で、でした。

雅楽器師の八幡暹昌さんの仕事場で、です。

研究熱心な八幡さんは、パイプオルガンのリードもお持ちでした。

まさに、笙のリードを巨大化したような形で、とても感動しました。

さてさて、リードオルガン。

パイプオルガンのようなパイプもないのに、どうしてあのように大きな音が鳴るのか?

不思議でした。

笙吹きからすると、あのリードを何かの管に取り付けないと鳴らないと思えてしまうのです。

実物を拝見し、加藤さんの説明を伺ってようやく納得。

笙と違って、空気の流れが変わったときに鳴るような仕組みではないため、板に乗っているリードがそのまま、鳴る、それだけのようです!

不思議なことに、そのリードを手にとって、指で囲むようにして、ふーっと息を入れると、それだけで鳴るのですw(゚o゚)w

なるほどね。

加藤さんのお仕事場には、、、

明治時代のリードオルガンも置いてありました。

素朴な装飾、、、、素朴な音色。

加藤さんの修理によってよみがえった音です。

少し昔の時代を舞台にした映画などに合いそうです。

500万台近くも作られて、一世を風靡していたようですが、それがその後、あっという間に作られなくなってしまいました。

同じ鍵盤楽器、ピアノに押される訳ですが、今度はそのピアノもシンセや電子ピアノに押されているそうです。

楽器の栄枯盛衰。。。わずか100年で、たくさんの楽器が製造され。。。

行き場もなく打ち捨てられているそうです。

加藤さんはそういった楽器を丹念に修理されています。

リードオルガンはまさに滅び行く(製造されていない、とのことで、ほぼ滅んでしまった?)楽器。。。


リード=葦=ヨシ。

reedとは、簧、の意味もありますが、ヨシのことでもあります。

鵜殿のヨシのことと、わたしの頭のなかではオーバーラップして仕方がありません。

楽器が、滅びる、ということはこういうことなんです。

篳篥のリードに対して、まだ危機感がないかたも少なくないと思いますが。。。

「SAVE THE 鵜殿ヨシ原」
http://www.save-udono.com/

10年後ぐらいに、「そういえば、篳篥という楽器があったなあ」なんてことにならないようにしたいものです。。。

でも、これは鵜殿のヨシだけの問題ではなく、さまざまな楽器の材料が、今、危機的状況です。

多方面に関心を持ちながら、世界とのつながりを考え直していかないと、いけないなあ。。。と思っています。










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