« 鳳凰が | トップページ | 伝統は決して立ち止まらないことだと。。。 »

2012年10月10日 (水)

wuji ensemble (無極楽団)との演奏に想う(2)

Img_0836_2

さて、会場は
葵青劇場(Kwai Tsing Theatre)。

「ホール」ではなく劇場なので、音は今ひとつ。ちょうど日本の国立劇場のような雰囲気でしょうか。

当然マイクで音を拾うのですが、いったいどういうバランスで出力されていたのか。。。

当日のプログラム。

陽春白雪 
(笛、笙、古箏、打楽器類、二胡、チェロ、大提琴、阮琴、琵琶合奏)

高山流水
(簫、古箏)

飛奔的神霊
(阮琴合奏)

一道清虚
(笛、古箏、大提琴)

剣在鞘中軽嘯
(阮琴合奏)

琴詩
(コンピューター、ビデオ映像)

飛天涅槃
(琵琶、笙、シンギングボール)

無極境界
(阮琴合奏)

敦煌楽舞図
(打楽器類、琵琶合奏)

**************

古い民謡をアレンジした曲から、コンテンポラリー、コンピューターと映像の音楽まで、さまざま。わたしはもっと「敦煌の莫高窟」にまつわる映像が出てくるコンサートかと思っていましたが、あくまでその壁画に使われている楽器を用いて、自在にイメージを働かせ、構成された、劇のようなコンサートでした。プログラムの1曲1曲に漢詩と英訳がついており、今、ゆっくり目を通してみると、それがまたとても素敵なのです。

わたしはトップの大合奏「陽春白雪」と、終わりから3曲目の「飛天涅槃」に参加。
陽春白雪は、民謡を大合奏にアレンジしたもので、わたしが吹く部分も、本来、中国の笙が担当しているところを日本の笙が吹いている、、、といった感じ。
それらしい音色で吹いてみて、ひとり、(ふふふ)と満足していました(笑)。

吹く部分は易しいのですが、何しろオケのような集団で自分のパートを吹く、というのは久々で、でも、とてもおもしろかったです。

「飛天涅槃」ですが、王さんの琵琶が主体で、それに笙が伴奏をしていくような感じでした。
王さんの最弱音が随所で活かされていて、この雰囲気を壊さないためには、いったい、どうはいろう。。。と考えました。

王さんもラフな音のスケッチをいただいているだけで、細かいところは自分で組み立てているとのこと。
でも王さんの演奏は、明快で明確。

毎日リハのあと、ホテルに戻ってはいろいろ考えてみて、またリハで合わせて、ということを繰り返しました。王さんは、イメージが違うときには「違います」ということをはっきりおっしゃってくださるので、それがまたわたしにとっては遣りやすい。。。

わたしは実はインプロに近いものが非常に好きです。
特に、ディスカッションをしながら、まったく新しいものを作り上げていく作業は、古典にはないことで、非常にわくわくします。

この曲は、なんとか日本でもやりたいです。
(本当は、アンサンブルのメンバー全員をお連れしたいくらいです)。

王さんは表現力豊かな演奏者ですが、その最弱音がため息が出るくらいにきれい。
リハなどでは至近距離で聴け、あわせさせていただいて、幸せでした。

王さんは、英語ができないので、お互いに言葉ではコミュニケーションがとれないのです。。。

でも、笑顔と音楽で、とても幸せなコミュニケーションがとれたように思います。

Img_0837

当日、お客様の入りは、ステージ側から見た感じでは8割程度、だったのでしょうか。。。

無極楽団は、まだ粒が揃わないところもありますが、自国の伝統楽器を中心にして、さまざまなタイプの曲に果敢に挑戦しているグループのようです。

手指で奏でる琵琶(ピパ)と阮琴(ルーアン)を主体とした合奏の音が、とても気に入ってしまいました。考えてみたら、日本の絃楽器はすべて撥(ばち)や爪を使いますよね。。。
音の柔らかさがやはり、違うのです。。。

写真は王梓静さんと、終演後に楽屋にて。

マンドリンのような、クラシックギターのような音がする大・小の阮琴。

和楽器類は概してそうなのですが、洋楽器と比べると、音量がずっと小さいのです。
こちらの合奏団も、最初に生で聴いて(結構激しい曲の合奏もあったのですが)、その弱音にうっとりしました。

こういった伝統楽器の奏者達の、ある程度のレベルの高い受け皿(楽団)があるというのは、素晴らしいことだと思います。

コンピューターミュージックと映像の作品などもあって、意欲と才能あふれる中国の方々と共演させていただけて、経験がまたひとつ、深くなりました。

奈良の正倉院展も近くなった10月、正倉院の復元楽器のような楽器群(でも、あちらが本家本元です!!!)と合奏させていただけて、これも何かのご縁を感じます。

またご一緒させていただける日を楽しみにしています。


« 鳳凰が | トップページ | 伝統は決して立ち止まらないことだと。。。 »

Concerts (演奏会などの情報)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: wuji ensemble (無極楽団)との演奏に想う(2):

« 鳳凰が | トップページ | 伝統は決して立ち止まらないことだと。。。 »