東大寺本坊襖絵一般公開および天皇殿特別拝観
すばらしかったです。
多分、わたしが奈良に引っ越してくる遠因となった、東大寺光明皇后1250年御遠忌。
東京からかけつけたのですが、こんな大法要はなかなか拝見できるものではない、という規模の大きな法要、そしてそのなかでご奉納される舞楽の数々。
大仏殿の上から、ゆっくりと降り注ぐ散華(これも、すごかった!)。
ああ、すごい体験をしてしまった。。。という思いは、なかなか抜けませんでした。
そのときに、ご奉納されたという襖絵40面。
駆け足で、拝見してきました。
1度、確か日本橋高島屋にも、きていたと思いますが、今回、実際の「本坊」のなかで拝見できてよかったです。ポスターやチラシで拝見すると、やや色彩が強くも感じられる絵のひとつひとつが、落ち着いた本坊の襖絵としてはめ込まれると、輝かしさを増しながらも、色が「きつい」と感じられません。
小泉画伯は、80歳のときに東大寺からご依頼を受けて、5年がかりで完成させたのだとか。
自分を捨てて、無にならないとこういう仕事はできないーーと、どの絵にもお名前を残さなかった、小泉淳作画伯。×山○○さんとは、エラい違い、あわわ( ̄ー ̄)
きっと「画伯」なんていう呼称さえもご本人は、嫌がられたんだろうな。。。
そういえば、チラシには、、、
まさに小泉淳作・個展のような一般公開なのに、お名前は、タイトルその他のところにまったく出ていません。横の小さいフォントの解説文にのみ、慎ましやかに、そのお名前が。
ご本人のご遺志なのでしょう。
再現された御礼服も展示されていましたが、むしろ平面の絵のなかの聖武天皇、光明皇后のほうに、実在感を感じました。
すっと絵から抜け出て、こちらのほうへ歩いていらっしゃるかのような。
お二人が耳にされた当時の雅楽は、一体、どのようなものだったのか。。。
遠い時間のかなたに消えてしまった音楽と舞。
今の雅楽のなかにも、そんな「夢のかけら」が残っているように思います。
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