映画「紫」を観てきました。
染司「よしおか」の吉岡幸雄さん、その下で働く福田伝士さんのドキュメンタリー映画「紫」。
草木染め、天然染料による染色には、志村ふくみさんのご著書や作品などをきっかけとして、また植物に関心があることから、前々から興味がありました。
吉岡さんのお仕事も、天理大雅楽部の伎楽の装束のことや、青木玉さんとの対談などから、なんとなく知ることになり、この映画は観てみたい、、、と思っていました。
そう、そしておそらく、わたしが奈良に来る一番のきっかけとなった、「東大寺修二会」の「糊こぼし」(つくり椿)の、和紙を染めていらっしゃるかたでもありました。。。
今日、この映画を東大寺で拝見できたのは、わたしにとっては、「至福」の時間でもありました。
最近、目の調子があまりよくないので、書きたいことがたくさんあるのですが、また後日、、、となりますが(笑)、この映画は、特に、若い人たちに観てほしいなあ、、と思いました。
伝統工芸とか、伝統芸能とか、もうやっていけない、と言われ続けてきて、関わる人も減っています、状況はぜんぜんよくなっていないように見えますが、、、
需要が増えれば、やっていけるんです。
「やっていけない」「危機的」という感覚が、今、逆に当たり前になってきていますが、、、
今後、20年30年ぐらいで、また、変わってくるのでは、、、と思います。
原発の事故を機に、また世界の状況からも、経済のみ最優先の国は、いつかは滅ぶ、ということを人間、なんとなく感じつつあるように思うからです。
•••などと書くと話が大きくなりますが(笑)、言ってみれば糸や紙を染めるだけのことなのに、まずは土地を選んで(それも日本全国から)、植物を育て、植物の出来をみて、今年の天候は〜、とかこれだったら染まり具合は〜、とか、、、
こういった、見えないものと対話しないとできない仕事は、、、
やはり、インスピレーションがないとできない仕事で、世界の大きな流れに、どこか根っこでつながっていくような気がします。。。
昔の人たちは、「知識」という意味ではなくて、なんとなく、世界や宇宙の仕組みを「識っていた」のでは、、、と思います。
そんな時代にできた、「雅楽」ってやっぱりすごいわ。。。(結局そこですかって? 笑)。
映画「紫」、早く全国で上映されるといいなあ、と思います。
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