唱歌の重要性
今日は、子供の頃から雅楽に携わっていて、でも先生について、継続してしっかり習ったことがなかったと、おっしゃるかたに指導をしました。
まず最初に、楽器を吹いていただきました。
演奏はそれほどくせがなく、基礎はきっちりとできています。
手移りはまったく問題なし、息の張りも、タイミングがわずかに早いのみで、きれいに張れています。
最初は直すところはそんなにないかな、、、と思っていたのですが、、、
なにか不思議な違和感がありました。
気がつくか、気がつかないか、のほんのわずかな。
楽器のコンディションがよろしくなかったので、そのせいかとも思いました。
では、ちょっと唱歌を。。。
と、当たってみましたが。
「???」
音程はほぼ、あっているし?
でも、何かが、ものすごく、おかしい。。。
おかしいなあ。なんだろう?
何度か歌っていただいて、フレーズのとりかた、何より、拍子の取り方がおかしいことに気がつきました。
早四拍子、膝を打つのは上上横横で、ご本人は打っていらっしゃるつもりが、2拍目、4拍目の拍をほとんど打っていらっしゃらなかったのです。
越殿楽の唱歌が、洋楽でいう4分の4拍子に聴こえず、何かつるつる、のっぺりとした感じに聴こえ、「一体???」と思ったのですが、原因がまずそこにあったようです。
そのことを指摘した上で、もう一度歌っていただくと、「あーっ、ほんとです。2拍目と4拍目、打つようにすると、むずかしいです」。
「笙の唱歌は、篳篥や笛ほどには、実際の演奏には影響しないけれども。。。ただ、篳篥や笛の気持ちを分かってあげるためには、やはりとても大事なものなので、唱歌はもう少し勉強しましょう」とアドバイスしました。
自分では、唱歌のCDなどを聴いていても、気がつけなかった、、、とおっしゃっていました。
そこは、個人指導の妙味です(笑)。
わたしもまだ、雅楽の「拍子」感をうまく言葉で表現できないでいます。
ただ、不思議な凝縮感と開放感、緊張と緩和、色で言えば濃い薄い、があるように思います。
そして、それはまずは唱歌から、体にしみ込ませ、覚えこませていくものだと思っています。
今日は改めて、そのことを感じました。。。
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