ため息。
10月11日香港大学で演奏させていただく「星の輪」。
CDの宮田まゆみ先生の演奏、本当に素敵です。
ライナーノートには一柳さんの文章が。
1983年に作曲され、「作曲者の手を離れて以来、宮田さんによって丁寧に吹き込まれ、大事に育てられてきた」とあります。
まさに、そんな演奏です。
一音一音を損なうことなく、繊細に、吹ける人はやはり宮田先生だけだと思います。
譜面そのままではない部分もあり、そこはとても「雅楽的な」感性で、色づけがされていて、ため息がでます。譜面は、本当にやさしくて、強弱記号さえ最小限にとどめられているような感じ。
ここから、これだけの表現を生み出しているのは、やはり宮田まゆみ先生の輝きです。
一柳さんが「作曲者の手を離れて以来」と書かれているのは、「作曲が完了した」という意味以上のものを含んでいると思います。
古典の素養がない人には、とても吹けない吹き方です。
同じ音でも、出てくる箇所で光が籠ってくるような音、すっとひそんでいく音とあり、何度聴いても表情の多様さに驚きます。
CDは1986年リリースですから3年ほど、宮田先生はこの曲を育ててこられて、このCDに大切に収録されたのでしょう。。。
こんな「名演」を聴いてしまうと、正直に言って、おじけづいてしまいます。。。
でも、今回は、今の自分のベストを尽くすしかありません。
Looさんの演奏はのびのびしていて、男性的です。
最初に書きましたが、どちらの演奏もとても好きです。
わたしは、おそらく今回は、中間ぐらいのスタイルになると思います(と、いうところを目指しています、といいますか)。
プレッシャーもありますが、こんな曲を演奏させていただけることに改めて深い喜びを感じます。
あとは、難曲の。。。「結I」が待っています。
これは最終的にピアノと笙II(Looさんは中国笙で演奏するそうです、ズルイなあ、笑)で合わせないと全貌がわかりませんが。
部分部分で、ピアノのパートを弾いてみているのですが、中間部の和声の移り変わりは、とても好みのパターンです。
ただ、変拍子にさらにひねりを加えた拍子、しかも頭がタイで連結されているので、乗るのが、大変です。
とにかく、現地で合わせてみるしかありません。。。
古典は調子に陵王。こちらも通常とは違って、ソロですから、表情をねっておきたいと思います。
忠麿先生は、(調子であっても)「ソロのときには、ソロなりの吹き方を考えて、、、」とおっしゃっていました。
はい、先生。。。
がんばります!
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