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2010年7月11日 (日)

雅楽とタイムスケール

MTR(マルチトラックレコーディング)や、即興で演奏するとき、何分、あるいは何秒吹いているか、自分が今、どれくらい演奏したか、気になります。

洋楽の人に不思議がられることもよくありますが。。。

考えてみると、20年以上も前、東京楽所のリハーサルのときなど、皆さん、腕時計やストップウォッチで、細かに時間を計るんですね。

メンバーによって演奏時間には、かなり差があります。

たとえば長慶子を何分何秒で吹き終えた、ああ、ちょっと早かったね、いや、ちょうどいいんじゃない、とか。

あの頃、あそこで仕事をしていた人たちが、それぞれの雅楽界に散っていって、演奏を必ず時計で測る習慣がついたような気もします。

もちろん、演奏会での演目やタイムスケールを作るために必要なこと、ではありますが、全体の長さから、演奏のテンポを測ることがこれほど行われる音楽は、少ないでしょう。

カラヤンのモーツァルトのシンフォニーの何番の第1楽章が何分で、これに対しベームは何分で振っていて、、、という話とは、まったく別です。

今は、どなたが言い出したのか、早物の管絃で「1行1分」と言われていますが、昔はそんな基準では演奏していなかった。

2回、3回と繰り返してみて、ああ、2回目のほうがいいですね、明日はそのテンポでよろしく、とか。


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