大・珍事・・・やってしまいました!
あ、ちょっとぴんぼけですが。。。のちほど、他の写真もアップします。
生まれて初めて舞った抜頭。。。
この日のために集中特訓を重ね・・・
でも、本番、何が起こるか、わかりません!
出手(ずるて)を舞始めて、やけにすべるのです。
出だしから、裾(きょ)を踏んですべり、バランスを崩しました。(えっ!なんで?裾を踏んだぐらいで!)
裾を踏むなんて、ごく当たり前にあることなので、(そうか、地布がないから・・・)と思ったものの、あまりに滑るので、かなり慎重になります。
(気になる・・・)。
面をつけると、視界をほとんど奪われてしまいます。
2個の穴からしか周りが見えないため、遠近感が狂います。
気をつけていたものの、その後、2回ほどでしょうか、すべってしまい(かっこ悪~・・・)と思いながら、舞台を終えました。煮え切らない舞台でした。
(ああ、くやしいなあ・・・)と思いながらも舞台袖にいると、、、
太鼓で参加されていた先生が舞台袖に戻ってこられました。
「すみませんでした!!!」とお詫びを申し上げるわたしに、先生、にやにや。。。
「伊藤さん、まだ気がつかない?」
「???」
「わからない・・・?」
「あっ!」
なんとまあ!!!わたしの足!!!
先日、絲鞋(しかい)という履物の話を書きましたが、これは、むやみにいろいろなところを歩き回っては、いけないものなのです。底は白い革、側面は生絹ですから。。
こちらの会の発表会は、人手がぎりぎり、着装を終えたあと、楽屋から舞台袖までの介添えの人もいない状態でした。(面をかけるとあたりが見えない、また、裾を引きずると汚れるので、直前まで金帯(きんたい)にかけておかないといけない、それを下ろす人が必要)。
装束師さんがいらっしゃれば、袖で面と、絲鞋をつけていただくことは可能なのです。
で、どうしましょう。。。と先生にご相談したところ、「装束に絲鞋カバーがついていたでしょう。それを使いましょう」と言われました。
絲鞋カバー、、、初めて見ました。
要はビニールのシャワーキャップのようなものです。
で、それを使ってみたのですが。。。
はずすのを忘れて、舞台に行ってしまったのです。。。
この日の発表会では、高欄も地布(この感じでいいのかな)もありませんでした。
むき出しの、木の床。
それにしてもすべり過ぎるなあ、、、と思ったのですが。
どうして、すべったのか、ようやく理解できました。。。
人手が足らず、発表会参加者の皆さん、そして先生も舞台に出ていたので、もう注意してくださる人もいず。。。
当日、いらしてくださった皆様、本当に、申し訳ありません、、、
発表会とはいえ、実力が発揮できず。。。
なんともお恥ずかしいです。
ただ、非常に考えさせられました。
装束師さんの存在、です。
わたしは30代半ばくらいまで、実はほとんど、プロの装束師さんがいらっしゃらないところでは装束をつけたことがない、という(直垂をのぞいて)、非常に恵まれた環境にいました。いわば、上げ膳据え膳。そう、返って、手を出してはいけないような雰囲気もありました。
舞楽装束に関しては、必ず、装束師さんに着付けていただいて、舞っていました。
それは、見栄えだけでなく、舞うときに舞いやすいから。。。
こういうときに、「縁の下の力持ち」の存在の有難さが、発揮されますね。。。
今回の発表会では、足、だけではなく、実は途中で(うそー、金帯が落ちてきた・・・)と気になりだしました。腰のあたりはいろいろな紐でぐるぐる巻きになっているのですが、そのうちのメインの金帯が、落ちかかっている???
金帯が落ちたら、目も当てられません。
実はずれてきたのは、袴の後ろ側の紐、だったのですが、だいぶ落ちかかっていました。
あのまま、落ちていたら、どうなっていたのかな???
そんなこんなで、観にいらしてくださった皆様には、大変に申し訳ない抜頭になってしまいました。。。でも、どこかで、絶対「リベンジ」します~~~(笑)。
終演後、撮影のため、「はい、ポーズ!」。
ちなみに、絲鞋カバーははずしています(笑)。
この状態で舞いたかった!
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