鶴岡八幡宮 御神楽 (2)馬場光子先生講演
(続き)
馬場先生は文学がご専門でいらっしゃるので、実際に奏される音、音楽に関するお話はそれほど多くなかったのですが、興味深かったお話をひとつ。
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韓国の巫女さんたちが来日されて、歌を聴く機会があったそうです。
あちらの巫女さん=シャーマンですね。
病気を治したり、予言をしたりする人たちです。
世襲の人と、「選ばれて」なる人といるようです。
最初は、神様が降りてくるように言葉を唱えているそうですが、「ある瞬間」から「神様が移った、降りてこられた」、とわかるそうです。
それは、言葉に「節」がつくから。
常の言葉を「語る」なか、ある部分から「節」がついて「歌い」始める。それが降臨した、証となるようです。
まだ「舞」も、神が降りてきて、憑いた人間は、「普段と違う動作」をする、それが、「まわる」という動作、なのだそうですが、「まわる」→「舞う」に変化していったそうです。
非日常の時間への変化。
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ご生前、多忠麿先生は、鶴岡の神職さんに、「君は、神職なのだから、人々をお祓いするように、大きく大きく舞いなさい」とご指導されたそうです。
明日19日は忠麿先生のご命日です。
先生は、ご逝去される3日前に、車椅子で鶴岡八幡宮に向かわれ、人長舞を舞う神職さんに、最後のご注意をお与えになったそうです。
ですが、お疲れになり、御神楽の時間までは滞在されませんでした。。。
楽家としての使命を守られ、伝承に、命をかけてこられた先生でした。
「舞う」ことは、神が降りて「回る=舞う」こと、加えて「お祓い」が原型でもあるのかもしれません。
わたしも、舞を舞うときは信条としています。
もちろん神職さんでも、神楽の舞を舞うわけでもありませんが、常に「大きく、大きく、お祓いするように」、舞うように。
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