茨こきの下にこそ
茨こきの下にこそ、イタチが笛吹き猿奏で、かい奏で、イナゴ麿めが拍子つく、さてキリギリスは、鉦鼓の鉦鼓のよき上手。(梁塵秘抄巻第二)
かわいらしい歌です。鉦鼓は、雅楽器の打ち物のひとつですが、唯一、金属製の打物で、「チチン」と澄んだ音がします。
イナゴ麿が出てきたり、貴族が奏でる雅楽器をキリギリスが奏でたりと、権力者へのあてこすり?
この歌は「鳥獣戯画」によく例えられますが、軽快洒脱な雰囲気は確かに、鳥獣戯画の世界。
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