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2009年6月10日 (水)

ラヴェルの蛾 (鏡)

この曲はかなり変だ。
モザイクがばらばらと壊れていくようなイメージ。

なんで「蛾」、なんだろう。

フランスでは、「蛾」ってどんな印象とかイメージがあるのだろう。

蛾の鱗粉を顕微鏡で見ているような、不思議な雰囲気。

ドビュッシーは湿度や、雲のなかにいるような、不思議な空気の粒子の流れを感じるけれど、ラベルにはときどき、鉱物の結晶のようなものを感じる。

このところ、「亡き王女」がブームのようで、いろいろなアレンジのものを聞きます。ポップス調のものもあり、最初はおもしろがって聴いていましたが、すぐに飽きました。

シンセでもっとおもしろいアレンジができないのだろうか。

「マ・メール・ロワ」の「眠りの森」、子供のころに初めて聴いて(??・・・なんで、こんなに音がすかすかなんだろう・・・?)と思ったのを覚えています。でも弾いてみると不思議な魅力が立ちのぼってきて・・・

シンプルであっさりした音って、理解するのに時間がかかることがありますが、クールで典雅ですね。

話は飛びますが、雅楽の「高麗楽」の端正さは、本当に素晴らしいですよ。
笙が入らないジャンルなので、笙吹きとしては淋しいのですが(笑)、竜笛ではなく高麗笛というさらに音域の高い笛を使い、打ち物も鞨鼓ではなく、「三の鼓」という、さらにシンプルな打楽器に持ち替え、淡々と演奏される音楽です。

通常は舞の伴奏でしか聴くことができませんが。音楽だけでももっと演奏されていいと思います。

CDも、いくつか出ていますので、興味のあるかたは、聴いてみてください。


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