カテゴリー「右舞」の記事

2013年6月 4日 (火)

大阪楽所演奏会無事終了& 雑面の意匠について

第31回大阪楽所の演奏会(大阪・国立文楽劇場)、無事終了しました!
昼も夜も、ほぼ満席。

わたしは大阪楽所、今回で2回目の出演。

Photo

ご来場くださいました皆様、ありがとうございました!









photo by Eri Ito

写真は蘇利古の面(雑面、ぞうめん)。
宮崎駿さんの「千と千尋の神隠し」で、一躍有名(?)になってしまった面です(笑)。

なんとも奇怪な面ですが、ユーモラスでもあります。
こんなデザイン、どうやって思いついたのか?
わたしは多分、国立劇場での公演のリハーサルで拝見したのが初めてだったのではないかと思います。

面に加えて、無音で退場していく舞人さんの様子は、本当に不気味、というか、ぞーとっとさせるものがありました。

当時、わたしは芸大の学生か、卒業したてのころで、美大のほうの学生とも交流があって、現代美術や現代音楽にも深く関心がありました。
でも、当時のわたしにとっては、はるかに「雅楽」のほうが、「前衛的」なパワーを持っているように感じられました。

目のように見える「巴」の模様は、安倍家の文書などでは、渦の向きが右と左とで、逆になっているようです(時計回りと反時計回り)。

楽部では写真と同じで、巴の向きが同じものを用いているようですが、雅楽のなかには陰陽の思想が色濃く取り入れられています。

雑面の模様は、「易経」の「八卦」(はっけ)と似ているように思えてなりません。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AB%E5%8D%A6

蘇利古の面は、デザイン上の発想だけでなく、「意味のある文様やパターンの組み合わせ」なのではないかと思います。
八卦は三爻(さんこう=三本の線)の組みあわせですから、微妙に違う(雑面では二本の線)のですが、わざと「はずした」のかもしれません。
手にしている白楚(ずばい)も、何か意味がありそうです。

韓国のイルムという、宗廟などで舞われる舞などでは、両手に似たようなものを持ち、蘇利古と似たような手の動きをします(初めて観たときは、驚きました)。

そう考えてくると、巴の向きは逆向きのほうが正しい?ようにも、思えてきます。
1枚の面のなかに、陰陽の世界観が表現されていると考えると、向きが逆でなければならなくなってきます。

昔の人にしか読み取れない「コード」が雑面のなかに、隠されているのかも!?

ただ、これは、わたしの「印象」だけで言っているのであって、歴史的にはどうであったのか、まだ調べていません。

古い面や、舞楽に関する絵図を逐一、チェックしていけば何かわかってくることがあると思います。

巴の向きが同じ面も、かなり見かけますので。。。

「伊藤説」、どうかあてになさらずに(笑)。

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2011年7月18日 (月)

文月会演奏会 納曾利

少しずつ、アップします。

納曾利は二匹の龍の舞。
今回は、本当に練習不足、自分でも冷や冷やしました。

奥が一臈のわたし、手前が二臈の中村容子さん。

Photo by Isamu Ito

Photo

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2011年5月29日 (日)

自分の体の特性を活かして

久々に納曾利のお稽古を受けました。

わたしは、背が低い、その他、体のコンプレックスがたくさんありますweep

でも、このところようやく、それを「受け入れる」心持ちになってきました。

コンプレックスが強いというのは、自意識が強い、ということの裏返しでもあります(恥ずかしながら、、、これまでずっとそうでした)。

欠点を個性に、、、練習、練習。

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2011年5月10日 (火)

納曾利のお稽古

文月会の温習会、今年は登殿楽と納曾利です。
落蹲は1度、装束と面をつけて舞わせていただきましたが、納曾利は初めてです。

還城楽と混乱している部分があったので、7月までにはなんとか、取り戻しておきたいです。。。

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2011年5月 1日 (日)

昨日は

久々に還城楽のお稽古をつけていただくことができました。。。

涙が出るくらいに、、、

嬉しかったです。

平時にいかに漫然と、自分がお稽古を受けていたか、気づかされました。

広いスペースでのびのびと舞えることにも感謝しました。

でも、舞の出来はヒサン、でしたがdown

還城楽は本腰を入れて、トレーニングしないととても無理です。

できたら、50代に入る前に、装束を着けて、舞ってみたいです。。。


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2011年1月 1日 (土)

年に1度の雅楽の放映 NHK 白濱

1年にたった1度、宮内庁楽部の雅楽の放映があります。

元旦のNHK。6時から。

白浜。
昨年の文月会で舞った舞です。

蛮絵装束で端正な雰囲気。お正月にふさわしい気がしました。

あの、全員でぴょんと飛ぶ動作はいったい、何なのでしょうね(笑)。

舞も、先生によって「型」があります。
拍子の受け方、タイミング。。。「型」とまでいかないかもしれませんが、微妙な差があります。

楽師の先生方の舞は、本当にどなたが一臈でも、ぴたぴたと合います。

そのような訓練も、お若いときから自然にされているからでしょう。

洗練された白浜の舞を元旦早朝から、拝見させていただけて、幸せでした。

よい一年になりそうです。


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2010年11月27日 (土)

還城楽の太皷は、

ぞくっとする。
ただならない、何かを感じる。
「ろくろ」の部分が、特に、そう。

忠麿先生の、最後の舞台は、還城楽の三ノ皷だった。

術後から半年もたっていなかった。
銀座雅楽堂で、確か学生さんたちのための、還城楽1曲のみの演奏。

わたしはちょうど先生の真後ろで、笙を吹いた。
先生を応援するつもりで、一生懸命に吹いた。

先生は、手術を受けられてから何かが変わってしまっていた。
もともと目の光の強い先生だったが、さらに鋭さが増していた。
(それはみんなが感じていたことだった)。

今でも後悔していることがある。
そのとき、先生と会話をかわさなかったことだ。
先生は、何度も何度も、わたしを見ていた。
わたしは笑顔を返すだけで、何もお話をすることができなかった。
ただ、(ご復帰をお待ちしています)、という気持ちを込めた。
先生は、目で会話ができる人だったからーーー。

不器用なわたしは、何かお話してもそらぞらしいように思え、また、先生はそのまま、舞台に復帰してくださると、固く信じていた。

それが、永遠のお別れになってしまうとは、夢にも思わなかった。


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2010年11月25日 (木)

へびー。

還城楽。。。

この曲は左舞、右舞全曲中、一番ハードな舞なのではないでしょうか?

出手がようやく終わりそうですが、そのまま当曲を舞わないで帰りたいぐらい。

そういえば、豊英秋先生は、ご自身のソロコンサートで、還城楽を舞われましたよね。。。
先生が還暦のとき、でしたでしょうか。。。

往年の舞の名手、ですから、なんの不安もなく、拝見していましたが、今思うとやはり大変なことです。

わたしの舞の先生、松井北斗先生の動作はきびきびとしていて、本当にかっこいいです。

一拍をこれほどまでに有効に、一分の隙もなく、そしてそつなく舞える、というのは、信じられません。

そしてその一拍が連続して、連綿と続いていくのです。
つまり全曲でまったく隙がありません。

還城楽そのものは、あまり格好のいい舞ではありません(笑)。
わたし自身は、絶対にやりたくないと思っていました。

松井先生に習っていなければ、絶対。。。

先生の舞はきれいなので、つい、(教えていただけるのなら、やってみよう、、、)

そう思えてしまいます。

そうそう、還城楽の出手の一番最後、蛇を掴んでから、ですが、舞人が桴(ばち)をつらり、と左から右へ抜くような動作をします。

あれは、蛇のあたまを落とす動作、なのだそうです。
これまで還城楽のバックでも演奏し、また人の舞を拝見してきましたが、初めて知りました。

巳年のみなさま、ごめんなさい。。。(;ω;)
(もちろん、舞台では本当には蛇のあたまはとびませんので。。。 coldsweats02


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2010年8月15日 (日)

蛮絵装束(4)

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老懸(おいかけ)と巻纓(けんえい)。つけるとこのようになります。

頭頂の後ろでくるんと「カール」しているのが巻纓。これがまっすぐですと垂纓。老懸は顔の両脇に出ている、ふさふさとしたものです(当ブログの「蛮絵装束(3)」参照)。

今回、つけてくださったかたは、上手にとめてくださいましたが、上手く決まらないと、舞っている最中にぱたぱたして、格好がよろしくないのです・・・。

数日前のブログにも書きましたが、女性は髪形で苦労します。
スタイリング剤などもあまり使えず、わたしのような中途半端な長さですと、かもじに入れるわけにもいかず。。。

今回は束ねた髪をぐるぐると巻いていって、それを二つ折りにしてピンで留めました。

女性には、男性にない苦労がたくさんあります。。。「女は辛いよ」です、はい。

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2010年8月 9日 (月)

蛮絵装束(3)

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老懸(おいかけ)と巻纓(けんえい)です。

蛮絵装束のときは、必ずこのかぶりものを被ります。
(ちなみに、巫女さんのような袴を履いていますが、これは「赤の大口(おおくち)」。
舞楽装束の下には、必ず着用します)。

平舞(ひらまい)の舞楽装束にはもうひとつ、襲(かさね)装束というものもあります。
こちらは舞楽のときの楽人さんが着ける装束とほぼ、同じですが、上に袍(ほう)というものを着用します。

蛮絵装束のときには必ず老懸と巻纓で、襲のときには鳥兜(とりかぶと)を被りますが、襲装束で老懸と巻纓をつける舞も何曲か、あります。

それにしても・・・不思議な形ですよね。
この形なので、女性は髪型に苦労するのです。。。

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